【令和8年度最新】キャリアアップ助成金が拡充!初めての正社員化で120万円を受給する方法
- 西川 浩樹

- 4月9日
- 読了時間: 4分

こんにちは。社会保険労務士として、多くの企業の助成金活用を支援しております。
令和8年度(2026年度)より、キャリアアップ助成金はさらなる拡充を迎えました。特に注目すべきは、自社のウェブサイト等での情報公開を条件とした「情報公開加算」の導入です。これにより、初めて正社員転換に取り組む企業様は、1人目最大120万円という極めて手厚い助成を受けることが可能となりました。
本日は、この最新の変更点と、受給に向けた戦略的なポイントを詳しく解説します。
令和8年度版:キャリアアップ助成金(正社員化コース)徹底解説
1. キャリアアップ助成金とは?
「キャリアアップ助成金」は、有期雇用労働者、短時間労働者、派遣労働者といった非正規雇用労働者の企業内でのキャリアアップを促進するため、正社員化や処遇改善を実施した事業主に対して助成される制度です。
深刻な人手不足が続く昨今、優秀な人材を正社員として定着させることは企業の最重要課題の一つです。令和8年度の改正では、企業の透明性を高める取り組みが評価され、助成額が大幅に引き上げられました。
2. 最大120万円受給のカラクリ:情報公開加算の登場
令和8年度より、正規雇用労働者への転換等に係る所定の情報を、自ら管理するウェブサイトまたは「職場情報総合サイト(しょくばらぼ)」に公表した場合、「情報公開加算」として20万円(中小企業の場合)が上乗せされることとなりました。
では、なぜ「初めての転換で120万円」になるのか、その内訳を整理してみましょう。
① 正社員化コース基本額(有期→正規・重点支援対象者):80万円
② 正社員転換制度の新規規定加算:20万円
③ 情報公開加算(新設):20万円
合計:120万円
このように、初めて正社員転換制度を整備し、その内容をウェブサイト等で公表して実施することで、合計120万円の受給が可能となります。
3. 助成対象となる労働者の区分
助成額は、転換する労働者の条件によって異なります。
重点支援対象者(1人あたり80万円):
雇入れから3年以上の有期雇用労働者
過去5年間に正規雇用期間が1年以下で、直近1年間正規雇用されていない3年未満の有期雇用労働者
派遣労働者、母子家庭の母等、人材開発支援助成金の特定訓練修了者
上記以外(1人あたり40万円):
また、無期雇用労働者から正規雇用への転換の場合は、重点支援対象者で40万円、それ以外で20万円となります。
4. さらなる加算のチャンス:「多様な正社員」
勤務地限定・職務限定・短時間正社員といった「多様な正社員制度」を新たに規定し、当該区分に転換した場合には、さらに1事業所あたり40万円(中小企業)が加算されます。育児や介護など、ライフスタイルに合わせた働き方を推進したい企業にとっては、非常に有効なオプションです。
5. 申請にあたっての重要なステップと注意点
助成金を受給するためには、計画的な準備が不可欠です。
キャリアアップ計画の作成・提出 実施日の前日までに管轄の労働局またはハローワークへ「キャリアアップ計画」を提出する必要があります。
就業規則の整備 正社員転換制度や多様な正社員制度を就業規則等に明文化しなければなりません。
転換後の賃金3%アップ ここが最も重要な注意点です。正社員転換後6か月分の賃金を、転換前6か月と比較して3%以上増額させて支払う必要があります。
支給申請 転換後6か月の賃金を支払った日の翌日から2か月以内に申請を行います。
6. 社労士からのアドバイス
令和8年度の改正により、単に「正社員にする」だけでなく、「自社の取り組みを世の中に公開する」ことが、より高い助成金を得るための条件となりました。これは、採用ブランディングにおいても大きなメリットになります。「助成金を活用して正社員化を積極的に行い、その情報を公開しているホワイト企業」というイメージを求職者に与えることができるからです。
ただし、賃金要件の計算や就業規則の改定、情報公開の証憑保存など、実務上のハードルは低くありません。まずは専門家である社会保険労務士にご相談いただき、漏れのない計画を立てることをお勧めいたします。



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